Back

Autodesk、人工知能研究企業 World Labs の戦略アドバイザーとして 2 億ドルを投資

Categories: Business Innovation Our Company Perspectives
Tags: artificial-intelligence

米国 Autodesk 社(本社:米国カリフォルニア州、プレジデント兼 CEO:アンドリュー・アナグノスト、以下、Autodesk)は、フェイフェイ・リー博士(CEO)、ジャスティン・ジョンソン氏クリストフ・ラスナー氏ベン・ミルデンホール氏が共同設立した最先端の人工知能(AI)研究企業 World Labs に対し、2 億ドル(約 300 億円)の戦略的投資を実施したことを発表しました。

 

 

本投資は、「最も強力な AI は、人々の想像力や設計、そして構築する力を置き換えるのではなく、それらを拡張するものであるべきだ」という両社に共通する確信を反映するものです。

なぜ今、「フィジカル AI(physical-world AI)」が重要なのか

大規模言語モデル(LLM)は目覚ましい進歩を遂げてきました。しかし、Autodesk が支援する産業分野において真のインパクトを生み出すためには、空間、構造、材料、物理法則、そして時間を理解できる AI が不可欠です。橋梁や複雑な部品、あるいは没入型体験などの設計や創出には、3D で考え、長時間にわたり一貫性を保ち、人間主導の反復的なアイデア創出を支援できる知能が求められます。

 

 

World Labs への投資を通じて、Autodesk はフィジカル AI の発展を推進します。これは、デジタルインテリジェンスを世界の設計と構築のあり方に応用するための、重要な一歩です。

 

 

Autodesk は 40 年以上に渡り、ジオメトリ(幾何学)、シミュレーション、そして専門家がよりよい世界を設計し、創造する際に活用するワークフローにおいて、深い専門知識を培ってきました。一方、World Labs の研究は、リアルで持続性のある 3D 環境を理解・生成できるマルチモーダルな「ワールドモデル」を通じた空間知能の実現に焦点を当てています。両社は、お客様の業務および実際の成果に根ざしたかたちで、フィジカル AI の高度な技術的探求を前進させる機会があると考えています。

 

 

リー博士は次のようにコメントしています。

 

「AI が真に有用であるためには、言葉だけでなく世界を理解しなければなりません。世界は幾何学、物理学、そして力学によって成り立っています。意味、空間、物理を統合することこそが、AI における新たなフロンティアです。Autodesk は長年にわたり、人々が空間的に思考し、現実世界の問題を解決することを支援してきました。そして私たちは共に、人間の創造性を高め、デザイナー、ビルダー、クリエイターの手に、より強力なツールを届けるフィジカル AI を構築するという明確な目的を共有しています」

AI のための新たな道を切り拓く

現在、AI には多くの投資が流入しており、その多くは、より大規模なモデル、集中型プラットフォーム、そしてハイパースケールなインフラに焦点を当てています。この方向性は、重要なブレークスルーを生み出すことは間違いありません。しかし、Autodesk のWorld Labs への今回の投資は、規模の拡大そのものではなく、人間のニーズと専門知識に基づき、物理世界の設計・構築・運用における最も困難な課題の解決に取り組むという、もう一つの道を体現するものです。

本協業の意義

この戦略的関係により、Autodesk は World Labs のアドバイザーとして参画し、研究およびモデル開発のレベルで緊密に連携します。その連携は、アイデアの交換、方向性の形成、そして Autodesk の長期的な AI 基盤の強化に重点を置くものです。

今後の展望

世界は、インフラや住宅、製造業などさまざまな産業分野で、前例のない規模の供給不足や生産能力の制約に直面しています。これらの課題に対応するためには、人間と知能システムの間で、これまで以上に高い効率性とコラボレーションが求められます。

 

 

AI が物理的現実を真に理解できるようになれば、AI はよりよい世界を想像し、設計し、構築するうえで、強力なパートナーとなります。World Labs への投資は、AI の進化において、より人間中心の道を選択するという Autodersk の明確な意思を示すものです。

 

 

※ 本記事は、Autodesk News(2026 年 2 月 18 日付け)に掲載された英語記事の日本語訳です。